総合診療専門研修プログラム説明会について  ※2022年8月更新

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現在、入局を検討・希望の方向けに個別にて説明会を開催しております。
オンライン・対面はそれぞれご希望のかたちで行っております。
詳しいプログラム内容、サブスペシャリティ、研修連携施設など詳しくご説明いたしますので、お気軽にお申込みください!

みなさんにお会いできることを楽しみにしています!

お問い合わせ:助教 安藤崇之 keiogm1@gmail.com
秘書:須藤真夢

 

※画像をクリックするとPDFにてご確認できます。

 

2023年度専修医(専攻医)募集スケジュール  ※2022年8月更新

2023年度専修医募集については例年通り11月上旬に行う予定です。
慶應義塾大学医学部専修医研修センターのHPにて募集スケジュールが順次公開されます。
決まり次第、こちらのHPでもお知らせいたします。
https://www.med.keio.ac.jp/sotsugo/kouki/kouki-index.html

 

プログラム統括責任者からのメッセージ   センター長 藤島 清太郎

当大学総合診療科のHPをご覧いただきありがとうございます。
総合診療医は、子供から高齢者まで、どんな病気や怪我の患者さんでもまずは診ることのできる医師です。我が国の従来の専門研修プログラムでは、研修が進むにつれて専門性が高まり、専門外の患者を診る機会が減っていました。
これに対し、総合診療専門研修では常に幅広い患者診療を担うよう配慮されているため、どのような患者さんに対してもエビデンスに基づく医療が提供できるようになります。我が国でもかかりつけ医制度の導入が検討されており、総合診療専門医はその中心的役割を担うことが期待されています。
総合診療専門研修は、幅広い診療能力を担保するため、内科、救急科、小児科研修を含む3年以上の研修プログラムが義務付けられています。当科プログラムは3年間で総合診療Ⅰ(地域診療所・在宅医療施設)、総合診療Ⅱ(病院総合診療)、内科、小児科、救急科の各領域をローテーションします。加えて、希望により内科専門領域、整形外科、精神神経科、皮膚科、耳鼻科、眼科、外科、リハビリテーション科などで選択研修ができるよう、全国各地の病院・診療所と連携しています。
プログラムは3年が基本ですが、妊娠・出産、育児、留学などの予定がある場合は、柔軟に対応可能です。また、総合診療医としての再出発を目指す他科専門医の方の研修もご相談ください。
当科プログラムではさらに研修期間を延長し、新家庭医療専門医、病院総合診療専門医などのサブスペシャリティ資格や内科などとのダブルボード、さらには公衆衛生学修士(MPH)、医学博士(PhD)を取得することも可能です。
研修修了後は、地域の診療所や在宅施設において地域の主治医として活躍することはもちろん、病院の総合診療部門、救急外来、僻地・離島医療、船医、産業医など様々な分野での活躍が期待されており、各人の希望に応じてアレンジが可能です。
当科での研修にご興味のある方は、気軽にコンタクトください。
ご連絡をお待ちしています。

慶應義塾大学病院総合診療科が提供する各種専攻医プログラム

総合診療医を目指す若手医師の多様なニーズに応えるため、当科では下記のプログラムを提供しています。何れのプログラムにおいても、関東を中心とした様々な規模・地域の研修施設と連携しています。

総合診療専門研修プログラム

当大学では、3年間のプログラムを提供しています。総合診療Ⅰ(診療所・小病院)、総合診療Ⅱ(病院)をそれぞれ6ヶ月以上かつ合計18ヶ月以上、内科研修を12ヶ月、小児科研修 3ヶ月、救急科研修 3ヶ月でそれぞれ研修します。
プログラムの内容はこちらをクリックしてください。

新家庭医療専門研修プログラム(サブスペシャルティ)

当大学は本プログラムの認定施設であり、新家庭医療専門医取得を目指す方のためのプログラムを準備しています。詳細についてはお問い合わせをお願い致します。

病院総合診療専門医研修プログラム(サブスペシャルティ)

当大学は本プログラムの認定施設であり(申請中)、病院総合診療専門医取得を目指す方のためのプログラムを準備しています。詳細についてはお問い合わせをお願い致します。

総合診療専門医・内科専門医取得プログラム(ダブルボード)

専門医機構において、2021年9月にダブルボードが正式に承認されたことを受け、当科でもダブルボード取得希望者に向けたプログラムを準備しました。
https://www.naika.or.jp/info/20210922/
当科には、デュアル指導医が2名おり、関連施設にも複数名いますので、4年間以上の研修により、研修基準を満たせば、ダブルボードが取得可能となります。

研修先候補

総合診療Ⅰ(診療所・小規模病院)

  • 河北ファミリークリニック南阿佐ヶ谷(東京)
  • 祐ホームクリニック(東京)
  • 新宿ヒロクリニック(東京)
  • 亀田ファミリークリニック館山(千葉)
  • 亀田森の里病院(神奈川)
  • 西伊豆健育会病院(静岡)※
  • 祐ホームクリニック石巻(宮城)

総合診療Ⅱ(中核病院)

  • 慶應義塾大学病院(基幹施設)
  • 安房地域医療センター(千葉)※
  • 浦添総合病院(沖縄)
  • 永寿総合病院(東京)
  • 国立病院機構埼玉病院(埼玉)
  • 東京歯科大学市川総合病院(千葉)
  • 済生会宇都宮病院(栃木)
  • 恵寿総合病院(石川)※
  • 恵寿ローレルクリニック(石川)※

※マークの付いている施設はへき地・医療過疎地として認定されている施設です。

 

 

ローテーション例

総合診療専門医研修では、3ヶ月ごとのブロック研修となっています。研修の早めの段階で小児科、救急科、診療所外来などその後も必要なスキルの習得を行うようにローテーションを組んでいます。その後自身の興味分野や苦手分野に応じて専門内科の研修を選択できます。2年次、または3年次に慶應義塾大学病院での研修を行い大学病院で臨床を実践する以外にも研究や教育に取り組む機会を設けています。
3年間のプログラムローテーションに1年間の診療所研修を追加することで、新家庭医療専門医の取得も可能です。

 

研修サポート

総合診療の研修は基幹施設での研修よりもローテーションが多いのが特徴です。基幹施設外に居ても研修期間を通して、継続的なサポートを責任持って行います。月1回の遠隔でのレジデント・デイ・振り返り、症例相談、ポートフォリオ作成支援など、研修中の悩みなどの共有を遠隔でも行える環境を整えています。
また、多様なキャリアパスを支援しています。子育て中などの家庭の都合がある方はお気軽にご相談ください。

研修を振り返って

慶應義塾大学総合診療科は2014年4月に発足したばかりの新しい診療科です。当科では総合診療専門医の資格を取得できる3年間のプログラムが用意されています。
私は旧制度下で家庭医療専門医資格取得のための3年間の研修を終えました。専修医第1号であったため、指導医の先生と共に手探りの中、研修がスタートしましたが、振り返ると非常に充実した研修であったと思います。
1年目は、まず大学での総合診療科研修を3カ月行いました。週に半日は小児科のクリニックにも研修に行きました。ここでは総合診療とはどのようなものか全体像を把握するとともに、3年間の研修での大まかなスケジュールを立てました。3年間のプログラムの中で18症例のポートフォリオを作成する必要があり、どのポートフォリオをどこで書いていくかを指導医の先生と相談していくことが、研修を無事に修了するためには不可欠になるかと思います。1年目の残りは救急科3カ月と小児科3カ月の必修研修を終え、最後に内科研修3カ月を行いました。
2年目は、引き続き内科研修を3カ月行い、その後6カ月は総合診療研修Ⅰとして外来・訪問診療と地域包括ケア等の研修を行いました。ここでは週半分は在宅診療を行い、その他は外来ベースで小児予防接種や定期健診等の小児科診療にも携わりました。大学ではなかなか経験できない家庭医の基礎が学べる大切な期間でもあります。ポートフォリオの多くは、この期間に出会った症例で書くことになるため、日々どの症例でどの項目を書くか念頭に置きながら研修することが大切だと思います。総合診療医に必要な要素の多くも、ここで学べます。研修先で出会った同期との情報交換も大いに役立つと思います。また研修先の多くは総合診療専門医研修のプログラムを持っている施設なので、そこでの勉強会やカンファレンスに積極的に参加して知識を深めていくことが出来ます。
私の場合、2年目最後の3カ月以降は大学病院の総合診療科に戻り、総合診療研修を行いました。特診業務の他に、初診は主に専修医が診ることになります。ここまでの研修でだいぶ外来診療にも慣れてくるとは思いますが、大学病院の外来は全く異なると言っても過言ではないと思います。ほぼ全ての検査が出来る体制であり、ほとんどの症例がすでにいくつかの医療機関で検索済みなので、その上で原因不明の患者さんにどうアプローチしていくか、見逃しがないように診察を行っていくのは常に緊張感があります。そのような中で診療させて頂き、自身の外来も持たせて頂くことは、非常に光栄であるとともに責任も重く、勉強しても追いつかないような日々かとは思います。しかし、困ったときには常に指導医に相談できる体制が取れており、安心して日々の研修に励んでいただければよいかと思います。3年間の研修中には度々指導医との振り返りの機会もあり、研修の進達度を確認し、以降の研修に対する希望を伝えることもできます。大学医局内の先生方をはじめ、研修中に出会う指導医の先生方はみな非常に親身になって相談に乗ってくれ、多くのことを教えて下さいました。これら先生方のご指導なくしては、無事に研修を終えることも、医師として成長することも出来なかったと大変感謝しております。3年間の研修終了後は、晴れて専門医受験資格が得られます。大学での研修プログラムなので、希望すれば研究活動を積極的に行うことも可能です。 総合診療に興味のある方はぜひ、慶應義塾大学総合診療科の扉をたたいてください。大学ですが非常にアットホームな診療科です。ぜひ一緒に総合診療に取り組みましょう。