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【優秀賞受賞】第16回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

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2025年6月20-22日に北海道札幌市で開催されました第16回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会において当科の専攻医1年目の村上太朗先生が『「よそもの」である医療系学生は地域診断実習を通じて、地域住民へどのような影響を与えたのか』の演題で優秀演題賞を受賞いたしました。

慶應義塾大学では多職種連携教育の一環として、2022年より医学部・看護医療学部・薬学部の3つの医療系学部の学生のチームで、日本最北端の地である北海道稚内市において地域診断実習を行っています。本研究では実習の学生へ接触した地域住民へインタビューを行いテーマ分析することで、医療系学生が地域住民へどのような影響を与えたのかについて探索しました。はじめは過疎化が進むことに痛みを感じていた地域によそ者として医療系学生が訪れて実習をはじめ、最初はよそ者へ戸惑っていた地域住民だったが互いの歩み寄りが生まれ、よそ者への住民の語りの場が生まれる、地域の価値と誇りが浮き上がり住民が未来を構想する契機が生まれる過程を表しました。その過程を社会資本理論の枠組みで分析し、学生が地域内の社会資本を強化する可能性を示唆しています。

村上先生より

すてきな発表の機会をいただいた学会関係者のみなさま、多方面から多大なるご支援をいただきつづけている地域住民のみなさま、挑戦する機会をいただきご指導いただいた春田先生、今まで一緒にいろんな地域へ行って学んでくれたたくさんの仲間と後輩たち含め、関わってくださったすべてのみなさまに心から感謝申し上げます。地域のみなさまに支えていただいた感謝の気持ちをお伝えして返せるように、これからさらなる研究を進めて参る所存です。